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いよいよ最終回。 「大博士解説」もラストです。 シラードのエントロピー計算の話はあまり知られていなくて、物理を専門に教えている人たちにも「難しい」といわれました。さらに「ベネットの計算」については今年の「サイエンス」の記事を読んでいないと解らないかもしれません。 でも、生物物理学の世界ではシラードの計算は有名で(それは生命現象を統計物理で計算する過程で避けては通れない内容だからですが)岩波現代物理学講座シリーズの「生物物理」にも詳しく記載されています。マクスウェルの悪魔が分子を選り分けるときにどうしても光子のエネルギーを体内に取り入れる必要があり、そのさいにΔS=Q/Tのエントロピーが増大し、それがマクスウェルの悪魔が系のエントロピー分を現象させた分を超えてしまうのです。(詳しい計算結果を知りたい人は上記の本かもしくは同様の内容を扱った専門書をご参照ください。、 ベネットの論文は、計算を物理的過程とする独自の方法論で記述されていますが、マクスウェルの悪魔が分子をより分けるためのさまざまな情報整理を行ったあと、次の情報整理のためにそれまで頭脳に蓄積した情報をいったん「払う」ときにいっきにエントロピーが増えることを論じています。 まあサイエンスで紹介される論文がいつも正しいとは限らないのですが、最新の情報も紹介しておこうかなと思った次第。 解説の方が本編より遙かに難しくなってしまいましたが、これはまあご愛敬ということで。 作者は確信犯であります。 |
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